
Scary Beauty
アンドロイドが人間のオーケストラを指揮し、
それを伴奏に自ら歌う渋谷慶一郎のアンドロイド・オペラ
『Scary Beauty(スケアリー・ビューティ)』

アンドロイドが人間のオーケストラを指揮し、
それを伴奏に自ら歌う
渋谷慶一郎のアンドロイド・オペラ
『Scary Beauty(スケアリー・ビューティ)』
「アンドロイドオペラ『Scary Beauty』」は、世界の人工生命研究者が集うALIFE2018(人工生命国際学会)のパブリックプログラムとして2018年7月に、日本科学未来館(東京・お台場)で初演が行われ、その公演でAI(人工知能)を搭載したアンドロイド オルタ2(Alter2)が30名に及ぶ人間のオーケストラを指揮し、それを伴奏に自ら歌う姿を披露。作曲とピアノを渋谷慶一郎が担当、人工生命とアンドロイドに関して世界的に著名な東京大学や大阪大学の研究者が、プロジェクトメンバー。実際の演奏の際に起こるであろう人間の創造を超えた急激なテンポや強弱の変化、それに伴う歌唱表現の極度な振れ幅は全てアンドロイドが自ら決定し、作曲された音楽作品の新たな可能性を引き出す場合もあれば、破壊する可能性もはらみ、”奇妙な、不気味な美しさ”を醸し出す。
Performer
-
Alter3 (Powered by mixi, Inc.)
-
渋谷慶一郎

Alter3 (Powered by mixi, Inc.)
オルタ3は、機械が露出したむき出しの体、性別や年齢を感じさせない顔といった特徴により、人の想像力を喚起し、これまでにない生命性を感じさせることを目指したアンドロイドロボットです。これまでにも、アンドロイドと人工生命に関する世界的に著名な大阪大学と東京大学の研究者が協力し、オルタを2台製作し研究を推進してきています。この研究の挑戦は、外界との相互作用により、ロボットが生命感を自ら獲得することができるかどうか、また、これを通じて、生命とは何かといった根源的な問いに答えることです。オルタ3では、これまでのオルタの開発、研究を通じて得られた知見を基に、より生命観を感じさせる振る舞いのモデル化に関する研究をさらに加速させることを目指します。また、本研究において最も大事な、外界との相互作用による動作生成技術をさらに推し進めるため、世界中あらゆる場所に運ぶことができ、より堅牢で継続的に使用可能になるようなデザインを目指しました。これまでの「オルタ」2台とは異なり、オルタ3は、両目のカメラ、口からの発声機能といった、人間により近いセンサーシステムや表現能力に加え、歌唱のために口周りの表現力を向上。また、オルタ2よりも出力が強化されたことによって、身体表現の即時性の向上やダイナミックな動きが可能となった。また、誰でも分解・組み立てができ、飛行機輸送もできるポータビリティもオルタ3における進化の一つです。

渋谷慶一郎
音楽家。東京芸術大学音楽学部作曲科卒業。2002年に音楽レーベルATAKを設立、国内外の先鋭的な電子音楽作品をリリースする。これまでに数多くの映画音楽やサウンドインスタレーションを発表。2012年には、初音ミク主演による世界初の映像とコンピュータ音響による人間不在のボーカロイド・オペラ「THE END」をYCAMで発表。同作品はパリ・シャトレ座での公演を皮切りに現在も世界中で公演が行われており現在も上演要請が絶えない。これまでにパレ・ド・トーキョーでアーティストの杉本博司、ロボット研究者の石黒浩と、パリ・オペラ座でエトワールのジェレミー・ベランガールとなど数多くのコラボレーションを発表。複雑系研究者の池上高志とは15年に及ぶノイズや立体音響による協働、開発を行なっている。現在は東京とパリを拠点に活動を展開している。
Past performance
Android Opera“Scary Beauty” PERFORMANCE CREDIT (for Düsseldorf 2019)
アンドロイド・オペラ 『Scary Beauty』
コンセプト、作曲、ディレクション、ピアノ:渋谷慶一郎
ヴォーカル、指揮:オルタ3(Powered by mixi, Inc.)
オーケストラ演奏:
The Japanese Philharmonic Düsseldorf(デュッセルドルフ公演)
国立音楽大学学生・卒業生有志オーケストラ(東京公演)
Australian Art Orchestra (AAO)(アデレード公演)
「オルタ」シリーズ共同研究:石黒浩、小川浩平、池上高志、土井樹
オルタ3ソフトウェア設計・開発:升森敦士、丸山典宏、株式会社オルタナディヴ・マシン
オルタ3シュミレーター開発:株式会社ミクシィ
オルタ3パフォーマンス制御・開発:神田川雙陽(劇団粋雅堂)
システムアーキテクト・エレクトロニクス:ことぶき光
照明:藤本隆行 (Kinsei R&D)
音響:金森祥之、工藤優(有限会社 オアシス)
映像:吉田佳弘
テクニカルアシスタント:ジョンスミス
サポートプログラミング:百々政幸、山口慎一
舞台監督:尾崎聡
演奏アドバイザー:板倉康明、川島素晴
スコア作成:金田望、鈴木理
ボーカロイドサポート:ジュスティーヌ・エマール
広報:高見直樹(株式会社ワーナーミュージック・ジャパン)
制作:大木奈緒美、神田圭美、吉川佳菜
プロデューサー:阿部一直、小川滋
エグゼクティヴプロデューサー:増井健仁(株式会社ワーナーミュージック・ジャパン)
プロデュース:株式会社ワーナーミュージック・ジャパン/アタック・トーキョー株式会社
特別協力:大阪大学石黒研究室、東京大学池上研究室、日本科学未来館、株式会社オルタナディヴ・マシン、株式会社ミクシィ
協力:株式会社イニット・インク、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社、パイフォト二クス株式会社
スペシャル サンクス:木村弘毅(株式会社ミクシィ)、内田まほろ